直火焙煎ひとりごと〜その3〜生豆を洗う

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エチオピア チェレレクト 750g

50℃のお湯で洗う生豆もあります。このエチオピアはナチュラル製法なこともありチャフの上にピーナッツのそれのような茶色い薄皮がついたままの豆が10%ほど含まれます。これが焙煎終了後にoutしてもまだ焦げた状態で残ってる場合があり(指で転がせば取れます)、さらに言うならば直火式はずっと火が豆に届いているので焦げ臭が全体に残ってしまいます。

すべての生豆を洗ってから焙煎していた時期もありましたが最近はこのチェレレクトを含め数種類だけは洗っています。

美美の森光宗男さんの著書「モカに始まり」を参考に50℃洗いを焙煎直前に実行。洗浄時間は15″くらいでしょうか?すぐに最初の写真のサラダ・スピナー(という名前だそうです。conran shopで購入)でぶん回して脱水します。さらにタオルで拭くとかなりの量のチャフが取れます。

この洗った生豆を中途半端に乾かさずすぐに焙煎。表面部分は湿っていますが豆の中心部まで水分は到達していないので投入後のbottomまでの時間、温度には影響ありますが味そのものには違いは出ないと考えます。

前回のブログと同じホンジュラスのプロファイルが薄い赤線となります。焙煎時はチェレレクトのデータを参照して作業しましたが相違点がわかりやすいのでこちらのスクリーンショットをアップします。

まず投入温度が18℃低いです。よってbottomも9℃下がって71℃。前述のとおり洗ったことによる水分増加の影響ももちろんあります。
この豆は短時間焙煎をした場合「渋み」が出ることがあるのでbottomを低めにして前半部分に時間をかけてじっくり目に煎ります。バーナーで炙って急き立てはしますが(笑)。

詳細をざっと箇条書きにすると・・・

①暖気運転後、排気:17.37Hzにて127℃で投入。ガス圧:2.8kPa。
②bottom:71℃。バーナー その1〜4で炙りつつ145℃でニュートラルを確認。
③チェックポイント3’00” → 86℃(目標値は87℃)、6’00” → 137℃(同142℃)、8’00” →170℃(同172℃)。
③174℃で排気:18.27Hz。195℃で排気:19.61Hz。
④10’44” →198℃で1st crack。
⑤204℃で排気:20.98Hz、ガス圧:1.8。
⑥12’14” →212℃でout。

目標とする曲線からすこし遅れているが、味としては甘みもあり美味しい。許容範囲といったところ。

サイクロンの下部の引き出しにチャフが3batch分くらい溜まっていますが、洗わずに焙煎すると焦げた(つまり高温になってやっと剥がれた)チャフがかなり見受けられます。この写真はオガクズ色のきれいなチャフだけです。
naturalはすべて洗うべきとは思いませんがこの豆は焦げ臭く感じるので洗った方が美味しいですね。あくまでも個人の感想です・・・